好きになっちゃいけない。
そんなのわかってた。でも、あなたが優しくするから、この恋心に気づいてしまった。



朝、1番に聞くのは幼なじみの声。
私、朝日奈璃々乃の名前を呼んで、


「りーり?起きよ?」という声。


そうして、頭を撫でられた気がする。
気がするというか、ほぼ確定だと思う。


私の幼なじみは、頭を撫でるのが癖だから。


そんなことを思って、目を開けると、やっぱり顔のいい幼なじみが。



「りり、おはよぉ」



そう言って私の頭をまた撫でる幼なじみの名前は、花咲翔くん。