初恋、それはこんな気持ちで――。

 デートの約束をした日曜日。

 朝から雲ひとつない青空で、ちょっと暑いくらいの天気。デートだからどうしようかなって考えたけれど、遊園地の乗り物に乗るからデニムパンツと白いフリルカットソーで普段通りの動きやすい感じにした。

 肩まで伸びた髪の毛は、そのまま何もせず。

「おはよう、亜結奈ちゃん」

 外に出たタイミングで湊にいちゃんがちょうど家の前に来た。

「おはよう」
「あれ? いつもより可愛い。髪型変えた?」
「ううん、一切変えてないよ」
「そっか……とにかく可愛いわ、今日も」
「あ、ありがと……」

 まじまじと私の顔を見ながらそう言ってくる湊にいちゃん。そんなに可愛いって言われると、少し照れる。でも照れている気持ちを頑張って隠した。

「じゃあ、行こっか」
「うん」