5月の初旬。空が赤く染まってきた時間。
今日は叶和くんと一緒に勉強する約束をしていたから、学校が終わると制服のまま、まっすぐ叶和くんのおうちへ。叶和くんの両親はまだ仕事から帰ってきていないからこの家はふたりだけ。
ふたりでリビングにある、白いローテーブルのところへ行き、向かい合わせになって座った。
「亜結奈は今、何勉強するの?」
「今日は数学にする」
「じゃあ、俺もそうしよ」
準備をして、早速テスト勉強を始めた。少し経った時に、解けない問題が……。
「あれ、この問題解けない」
私はそう呟く。
「どれ? あ、俺も分からん……っていうか本当に数学苦手で、数字みるだけでもうダメ」
叶和くんは教科書を覗くとすぐにそう言った。
「そこまで苦手なの?」
「うん、苦手」
どうしよっかな?
とりあえずこの問題を抜かそうかな?って考えながら教科書を見つめていた時、ばたんと玄関のドアが閉まる音が。
タイミングよく叶和くんの兄、湊にいちゃんが帰ってきた。
「兄貴に聞いてみるか?」
「そうだね」
湊にいちゃんは、高校2年生。
頭もよくて、いつもテストでは学年で1番らしい。
「兄貴、おかえり」
「ただいま」
「ちょっと、この問題教えてほしんだけど」
叶和くんは、私の教科書の解けない問題を指さした。
「どれどれ……」
湊にいちゃんが私の隣に来て座る。
「亜結奈ちゃん、ノート貸して? 解き方書いといてあげるよ」
ノートを渡すと、すらすら見やすくきれいな字で解き方を書いていく湊にいちゃん。
さすが湊にいちゃん!
湊にいちゃんは、カッコよくて頭も良いし、優しい。叶和くんの話によれば、めちゃくちゃモテるらしい。
そういえば、湊にいちゃんは彼女とかいるのかな?
訊いてみよっかな?
今日は叶和くんと一緒に勉強する約束をしていたから、学校が終わると制服のまま、まっすぐ叶和くんのおうちへ。叶和くんの両親はまだ仕事から帰ってきていないからこの家はふたりだけ。
ふたりでリビングにある、白いローテーブルのところへ行き、向かい合わせになって座った。
「亜結奈は今、何勉強するの?」
「今日は数学にする」
「じゃあ、俺もそうしよ」
準備をして、早速テスト勉強を始めた。少し経った時に、解けない問題が……。
「あれ、この問題解けない」
私はそう呟く。
「どれ? あ、俺も分からん……っていうか本当に数学苦手で、数字みるだけでもうダメ」
叶和くんは教科書を覗くとすぐにそう言った。
「そこまで苦手なの?」
「うん、苦手」
どうしよっかな?
とりあえずこの問題を抜かそうかな?って考えながら教科書を見つめていた時、ばたんと玄関のドアが閉まる音が。
タイミングよく叶和くんの兄、湊にいちゃんが帰ってきた。
「兄貴に聞いてみるか?」
「そうだね」
湊にいちゃんは、高校2年生。
頭もよくて、いつもテストでは学年で1番らしい。
「兄貴、おかえり」
「ただいま」
「ちょっと、この問題教えてほしんだけど」
叶和くんは、私の教科書の解けない問題を指さした。
「どれどれ……」
湊にいちゃんが私の隣に来て座る。
「亜結奈ちゃん、ノート貸して? 解き方書いといてあげるよ」
ノートを渡すと、すらすら見やすくきれいな字で解き方を書いていく湊にいちゃん。
さすが湊にいちゃん!
湊にいちゃんは、カッコよくて頭も良いし、優しい。叶和くんの話によれば、めちゃくちゃモテるらしい。
そういえば、湊にいちゃんは彼女とかいるのかな?
訊いてみよっかな?