初恋、それはこんな気持ちで――。

 入口に立っている遊園地のお姉さんにチケットを見せると、ふたりで中へ入った。

 壁にぶつからないようにと、幽霊たちが見えるためにかな? ほんのり明るさはある。けれど、薄暗い。

「私、お化け屋敷の中に入ったの、初めて」
「ほんと? 小さい時みんなで入らなかったっけ?」
「ううん、私怖いからお母さんと外で待ってた」
「あ、そっか……今は大丈夫?」
「うん、なんとか」

 そう言ったけれど、お化けの悲鳴とか聞こえてきて、実はちょっと怖いかも……。

 でもなんとか、話しながら中へ進んでいく。
 道が狭いから湊にいちゃんが先に歩いて、私はそのあとをはぐれないようについていった。

 ちょっと進んだ時だった。
 突然後ろにいる何かに手を引っ張られた。

――えっ? 何?

 強く手を引っ張られて、私の体は入口の方へ戻っていく。私は何に引っ張られているの?

 誰? 変な人?
 もしかして、本当のお化け?

 湊にいちゃんを呼びたくても怖くて声が出ない。早歩きで入口へ向かう。

――どうしよう。