付き合ってから1週間後に、春樹の家に呼び出された。
春樹は少しお酒臭くて、何度もキスをした後、ためらいもなく空音に触れた。
初めてだった空音はやんわり拒否をしたけれど、春樹の力は強く、止められなかった。
やめて、と何度も言ったけど聞いてもらえず、そのまま強引に初体験を迎えた。
痛みやら悲しみで布団で丸くなる空音に、春樹は笑いながら言った。
「なんか、やることはやったけど、子供抱いてるみたいだったわ」
悪気があったのかはわからない。でも経験豊富な春樹のことだから多分、傷つくことは知っていたと思う。
空音にとってその言葉は、剥がしても剥がしても脳内から離れない生臭いかさぶたとなった。
それからしばらくして別れることになった。
原因は春樹の浮気だった。
その時空音は誓った。
もう二度と男は信じない。好きの言葉も、結局はただ、自分のそばに置き都合のいいように扱いたいだけ。
忘れかけていた記憶が憎い人の声、匂い、笑いによって蘇る。
空音は逃げるようにその場を駆け出した。
せっかく、前に進んでいたのに。
せっかく、新しい自分になろうとしていたのに。
「逃げられないよ。明日また来るから」
春樹の声が背中を引き止める。
空音はそれを振り払うようつま先に力を入れた。
春樹は少しお酒臭くて、何度もキスをした後、ためらいもなく空音に触れた。
初めてだった空音はやんわり拒否をしたけれど、春樹の力は強く、止められなかった。
やめて、と何度も言ったけど聞いてもらえず、そのまま強引に初体験を迎えた。
痛みやら悲しみで布団で丸くなる空音に、春樹は笑いながら言った。
「なんか、やることはやったけど、子供抱いてるみたいだったわ」
悪気があったのかはわからない。でも経験豊富な春樹のことだから多分、傷つくことは知っていたと思う。
空音にとってその言葉は、剥がしても剥がしても脳内から離れない生臭いかさぶたとなった。
それからしばらくして別れることになった。
原因は春樹の浮気だった。
その時空音は誓った。
もう二度と男は信じない。好きの言葉も、結局はただ、自分のそばに置き都合のいいように扱いたいだけ。
忘れかけていた記憶が憎い人の声、匂い、笑いによって蘇る。
空音は逃げるようにその場を駆け出した。
せっかく、前に進んでいたのに。
せっかく、新しい自分になろうとしていたのに。
「逃げられないよ。明日また来るから」
春樹の声が背中を引き止める。
空音はそれを振り払うようつま先に力を入れた。
