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「……あ」
また、だ。
不意に視線をめぐらせたときに、見つける悧來の姿と……必ずと言っていいほど隣にいる、この前の女の子。
「うう……、あれは誰何だろう。くっついてるし……」
「……咲菜、アテレコやめて」
じっとふたりの姿を見つめていたら、どこからかひょっこり現れた咲菜が私の声を真似て話す。
その顔はめちゃくちゃニヤニヤしていた。
「えーほんとのことでしょ？」
「何で私がそう思ってるって考えてるの」
えー、だって、
と、さらに頬を緩ませて、目は楽しそうに細められて、とんでもない爆弾を落としてきた。
「恋奈、悧來くんのこと好きじゃん」
「……………え？」
わ……私が悧來のことを、好き？
「あれ、図星？」
「～っちがう！」
