一途な後輩に、秘密に溺愛されてます。



いつだって、助けてくれる。笑顔で迎えてくれる、素敵な先輩。



「……白谷」


「なに、」


「“いちばん”……もらっていいんだ?」



吹っ切れたように笑顔を向けると、むっとした白谷。


やっぱり柳瀬は二番ね、と念を押された。



そういえばこの人、独占欲強いんだったね。


彼なら、いっか。




「白谷、恋奈先輩親衛隊に歓迎する記念にこれどうぞっ」


「何その変な組織」



そう、私は秘密に動いている会の会長でもある。


これは恋奈先輩には秘密。成沢先輩にはバレてたけど。



とりあえず、はい、と渡した一枚の薄いもの。



「……これお前盗撮だろ」


「だってかわいすぎて」



とある日の生徒会の活動日の写真。


恋奈先輩がうたた寝しているところだったもの。



文句いうなら返してよ、と手を伸ばすと、写真は私の元には戻らず、スッと彼の胸ポケットへ。


そんな行動に思わず苦笑した。