「雷翔?」


「ん?」


「大丈夫?」


「ん。」



大丈夫かな?雷翔。



すごく心配かけたみたい。


私は案外けろりとしてるけど。



「心配してくれてありがとね。」



雷翔は無言で私の肩に手を回して建前を出た。





「これからどうする?」



道路で拾ったタクシーの中で雷翔は聞いた。



「観光するか?」



ん〜、どうしよう。



「私は…。
日本に帰って、みんなに会いたい。」


「そうか。」




雷翔はすぐ、携帯を取り出して飛行機の予約を取った。



「帰ったら、ゆっくりしよう。」



言って、雷翔は後ろにもたれかかった。