数日後、わたしと葉月くんが本当につきあい始めたというウワサが学校中に広まった。


葉月くんとつきあい始めてからは、毎日が今までよりずっと早く過ぎているような気がする。


「葉月くん、クリスマス・イブの日空いてる?」 


期末試験も終わって、2学期も残りわずかなある日。


わたしが学校の帰り道で聞くと、


「空いてるよ」


葉月くんは笑顔で答えてくれた。


「じゃあ、わたしの家で莉苑ちゃんの退院祝いも兼ねたクリスマス・パーティーやるから、良かったら葉月くんも来ない?」


莉苑ちゃんは無事退院して、年明けの3学期から学校にも通えるんだ。


わたしの家ではいつも誕生日と同じでクリスマスは家族みんなでパーティーしてるんだけど、今年は莉苑ちゃんの退院祝いも兼ねてのパーティーをしようっていうことになったの。


「僕がお邪魔しても大丈夫?」


「もちろん。お母さんもお父さんも葉月くんが莉苑ちゃんのお見舞いにつきあってくれてたこと知ってるし、お礼にぜひ来てほしいって」