次の日は、今のわたしの心とは正反対の雲ひとつない晴天だった。
やっぱり莉苑ちゃんにきちんと謝ったほうがいいかな……。
いくらなんでも、ひどい態度だったと思う。
今日、もう一度莉苑ちゃんに会いに行って謝ろう。
放課後、委員会が終わるとすぐに教室へ向かった。
自分のクラスの教室の前まで来た時、葉月くんと何人かの男の子の声が聞こえた。
「……で、葉月はどんな女の子が好きなんだよ?」
「……え……」
好きな女の子のタイプ?
話題的に教室の中に入りづらくて、わたしは廊下に立ったまま中の話に耳を澄ました。
葉月くん、なんて答えるの……?
「やっぱり、最近ウワサになってる藤咲のお姉さん?」
……え……?
もうこんなところまで莉苑ちゃんと葉月くんのことが広まってるの?
「かなりの美少女で頭も良くて人気がある人だよな。葉月とつきあってるらしいって杉浦が言ってたけど」