side杏紗
杏「ん、んん…、ここは?」
私は目を覚ました。
だけどここは全く見覚えのない場所だった。
雪「あー、やっと起きちゃったんだ」
杏「ねぇ、ここはどこなの?答えて!」
私は彼に聞いた。
雪「ここは、金龍の倉庫」
杏「私をどうする気なの」
雪「別に、どうもしない。ただオレがお前の質問に素直に頷くだけ」
杏「何?」
雪「金龍の姫になれ。そして、あいつらとは関わるな。そんな事したらあいつらを潰す」
杏「あいつら?」
雪「温羅だよ」
杏「え?どうして…」
雪「「何で知ってるの?」って顔だな。それは、オレが調べたから。お前が景太の妹だって事を温羅の早朝に言ったらどうなるか…」
杏「やめて!私が雪斗と一緒に居て金龍の姫になったら皆には絶対手を出さない?絶対?」
雪「あぁ、約束する。お前がこちら側の人間になるならな」
杏「分かった。なる。だから、絶対皆を傷つけるような事はしないで」
雪「あぁ、分かった。約束する」
杏「それと、最後に皆に会わせてほしい。話をするだけでいいから。お願い」
雪「分かった。交換条件だ。オレもお前の言う事聞いてやるよ」
杏「うん、ありがとう」
そう話をして私は雪斗に部屋を案内された。
雪「ここがお前の部屋だ。自由に使え。その代わり勝手な真似すんなよ。常にあれが見てるからな」
そう言いながら部屋を出て行ったー。
アレとは、監視カメラの事。
私はまた「同じ生活が始まっちゃったかー」と思いながら布団に入った。
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