醜いお姫様と淡い枝垂れ桜





彼と会えるのはみんなが寝静まった時間だけ。



会いたい人に会う時間を作ってくれる夜。



それだけなら待ち遠しく思えるのに、



会う度に彼の左手の薬指が心地よく夢を見ながら寝ている私を叩き起こす。



だから私は夜が嫌いだ。