濁った僕を抱きしめて

近くにあったかごを手に取り、璃恋に頼まれた物を入れていく。


俺は料理がさっぱり出来ないから、買い物を頼まれても璃恋が何を作ろうとしているのか全く分からない。


メモに書かれた文字列を見つめる。


じゃがいも、人参、豚肉。
もしかして、今日の夜ご飯はカレーなのかな。
と言うか俺、今何でカレーだって分かったんだろう。
もしかして、天才なのか。


個人的でしかないだろうけど、カレーは俺にとって特別なメニューだ。


璃恋が初めて作ってくれた夜ご飯。
温かくて、ちょっと辛くて。


そんなことを思っていると、自然と口角が上がっている。


璃恋と出会ってから、知らなかった自分がどんどん露わになる。


今までの自分じゃありえないところまで、心が動いている。
何気ない璃恋の一挙手一投足がどうしようもないほどに愛おしくて、心がどんどん奪われていく。


こんなことは初めてで、どうしたらいいか分からない。