濁った僕を抱きしめて

璃恋は言葉を濁した。


璃恋だったら変なことはしないだろうけど、何に使おうとしているのだろう。
俺の中の引き出しはあまりにも少なくて、ろくな案が何一つ浮かんでこない。


「俺ちょっと買い物行ってくる。夜ご飯買ってくるよ」
「あ、じゃあこれお願いします」
「りょーかい」


メモを貰って近くのスーパーに向かう。


璃恋とふたりでこのスーパーに初めて来た日のことを思い出す。


あの時と比べると、俺たちの関係はかなり変わってしまった。
それはいい方なのか悪い方なのか。


俺たちにとってはいい方に変わっているけれど、世間的に見れば悪い方に変わっているのかもしれない。


今はまだ一緒にいられるけれど、いつ離れ離れになるか分からない。
いつ引き離されるか分からない。


シリアスな気持ちとは裏腹に、明るすぎる店内放送が耳を通る。