濁った僕を抱きしめて

無駄撃ちしている余裕はない。
一発で仕留められなくても、動けない程度の傷を負わせられればいい。


そう思いながら、また引き金を引いた。




もう誰も立ち上がらなくなった。
最初に弾丸を放ったときからどれだけの時間が経っただろうか。
五分?十分?もう分からない。


頬についた血を手の甲で拭った。
垂れたものが口の中に入り込んで、腥い血の味がする。


後ろから足音が聞こえた。
銃を構えながら振り向く。
後ろには誰もおらず、俺の携帯だけが落ちていた。


携帯を入れていたはずの後ろポケットを探る。
携帯はなく、忘れたのか落としたのかのどちらかになる。


きっと今落としたんだろう。
だとしたら聞こえた足音は?
まぁいい。
どうせ死に損ないか何かだろう。


俺は銃をホルスターにしまい、ケースがほんのりと赤く染まった携帯を拾った。