濁った僕を抱きしめて

そんな人を撃つことが、殺そうとしていることが辛かったのだろう。
最初の頃は遺体を見ることすら嫌だったみたいだ。


なるべく見ないように目を背けていた。
そんな璃恋がためらいもなく人を撃つようになった。


成長とでも言うべきなのか、はたまた人として壊れてしまったとでも言うべきなのか。


どちらにしろもう後戻りは出来ない。


左側から歩いてきていた警察官の頭を狙って弾丸を放った。
前からひとり走ってくる。
揺れて焦点が定めづらいからナイフを投げた。


男が倒れて、走りながらそれを回収する。
さらさらとした血が垂れていく。


俺の右にいる璃恋もどんどん銃を撃っている。
走っているせいで髪が暴れて、上手く顔が見えない。
髪と髪の隙間から、璃恋の顔が見えた。


璃恋の顔は、これまでに見たことがないほど笑顔だった。


この時を全力で楽しんでいるような、楽しくて堪らないというような表情。