濁った僕を抱きしめて

周りに注意しながら歩いて行く。
今道と道が交差する十字路のような場所にいる。


耳を澄まして誰かいないか確かめる。
声はずっと遠くで聞こえるし、多分撃たれた男の治療とかで忙しいんだろう。


手を握って道から飛び出す。
ほら、誰もいない。


大丈夫だと思ったのも束の間、前の方から警察官が歩いてきた。


ひゅっと息を吸って右に走り出す。
ばっちり姿を見られたし、きっと後ろから着いてきてる。


こっちはもう数十分走り回っているのに、追いかけてくるなんて容赦がない。


ましてや俺達が銃を撃つときは振り返らなければならない。
どこをとっても今俺達は不利だ。


前、右、左、後ろ。
全部の方向から追いかけられているような気がする。


鳥かごの中に入れられた鳥のような、何をしても逃げられないようなー


俺の右から、弾丸が飛んでいった。


後ろから撃たれたかと思って身体をちらりと見た。