濁った僕を抱きしめて

かなり悪い夢を見て目を覚ました。


言葉では伝えられないほど(むご)くて、苦しい夢。


こういう状況で見る夢としては正解になりそうな夢だった。
普通の人ならこの夢を見て怖がるのかもしれないけど、俺は逆に力が湧いていた。


あんな風にはさせないと、俺が護ると。


お互い十分とは言えないけど睡眠を取ったから、もうすぐに移動できる。


とはいえ迂闊に移動して捕まるのも嫌なので、ひとりでも近づいてきたら移動することにした。


「拓海くん、見てください、あれ。前住んでたアパートです」
「ほんとだ。うわ、こうして見るとめっちゃボロいね。錆びてるし」


アパートを見つけたり、スーパーを探したり。
足元に雪があれば雪合戦でもしたんだけど、あいにく足元には雪がなかった。


ふたりで楽しく喋っていると下に警察官の姿が見えた。


次第に会話が減り、顔を見合わせると同時にこくんと頷く。