濁った僕を抱きしめて

それは違ったのか。
力を秘めていた、とでも言うべきか。


迷った末に大きな公園に行くことにした。


あそこの高いところに登れば辺りを見渡せる。
それに規制されている公園の奥に入れば深い森が待っている。


ふたりくらいなら軽々身を隠せる。
昔ぶらぶら公園をぶらぶら歩いていたらあそこに入ってしまって、慌てて戻ったのを覚えている。


周りを警戒しながら公園に向かって、辿り着く頃にはふたりとも疲労困憊だった。


まずは森の中よりも高台にいることにした。


まだ追手の姿は見えていないし、いざとなっても殺せばなんとかなる。


小さいベンチに腰かけて、一度休憩をとることにした。
どっちも寝てしまうとダメだから、数時間毎の交代制。


璃恋がかなり疲れていそうだったので先に寝かせた。
「拓海くんこそ休んでください」と言っていたけど、俺は護るものがあるなら強くなれる。


璃恋に手が届く距離のまま俺は辺りを見渡した。