濁った僕を抱きしめて

きっと俺と出会わなければ、死にたいとか殺されたいとか、簡単に命を投げ捨てるようなことは言わなかったはずだ。


俺のせいでそんな風にしてしまった。
俺が璃恋の人生を歪めてしまった。


そう思うと気持ち悪くてたまらない。


一緒にいたいと思うのに、一緒にいてはいけないと頭のどこかが言う。


今更すぎるかと思った。


もう半年だかそれぐらい一緒にいたのに、今更そんなことを言うかと。
気づくのが遅くなった自分にすら嫌気がさした。


「……ごめん」


咄嗟に口から出たのは感情も何一つこもっていなさそうな謝罪だった。
璃恋は俺の方に顔を向けるとふるふると顔を横に振る。


俺は前を見ているから璃恋がどんな顔をしているか分からない。
車は停まっているから、璃恋の方を向いたって構わないのだけれど。


「なんで謝るんですか」
「今更すぎるけどさ、唐突に思っちゃって。俺達、出会わない方が良かったのかもな」