「はっくしゅんッッッッ!」



「加藤さん大丈夫?笑」



「大丈夫に見えます?これ」



「ごめんごめん笑」



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「花粉症ですね、お薬出しときますのでお大事に」


初めて発症したのは中学生の頃。

思春期真っ盛りの時に事件は起きたのだ。

だが薬で症状が治まるほど私の花粉症は軽くなかった。

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「せんせー俺、加藤の前の席嫌なんですけど笑」


席替えした時に前の席になった男子がわざわざ大きな声でみんなに言ったのだ。

花粉症でくしゃみをすることが人一倍多く、前に飛まつが飛ぶから嫌なんだろう。

「文句は言うなって言っただろー?我慢しろー」



「えーー笑まじ最悪なんですけど笑」


他のクラスメイトが口々に言う。

「ご愁傷さまです」

「1か月の辛抱だよ笑」

「加藤もマスクつけてそれ、だもんな笑」

「かわいそー」

「薬飲めば良いのに笑」

「うちの病院紹介してあげよっか?笑笑」

「顔は良いのに残念だよな」


先生が止めるように言った。


「いくら不満でも文句は言うなー授業戻るぞー」



みんなだって花粉症なくせに。




薬なんてとっくに飲んでんだよ。




お前の親の病院なんて行きたくねぇよ。