「この部屋が日向様の部屋です。ご自由にお使いください」
「……あ、ありがとうございます……」
この家のメイドさんかな……?すご。
私は普通の家で普通に暮らしてたからなんかこんなの緊張しちゃう。
ていうか、この部屋広……っ!
「……っはぁ!」
ベットに飛び込む。
最初はどうなるかと思ったけど、案外いけるかも!
……って!ダメだろ日向!同い年くらいの男の子と一つ屋根の下とかっ!
あの男の子と仲良くなれるのかな。私相当嫌われてたみたいだけど……。また会った時にでも話してみようかな。

コンコン。
「日向様。お食事の準備が出来ました。よかったらどうぞ」
「あ、た、食べます!」
「分かりました。ご案内しますね」
ご飯……!実はお腹ぺこぺこだったんだよね!
ちょっと待ってここ広すぎる……。こんなの絶対迷子になっちゃうじゃん。

「こちらです」
「ありがとうございます……!」
「日向ちゃん、久しぶりだね」
「わ……っ!あ、お、お久しぶりです……!」
びっくりした……!長い机の奥には、西園寺グループの社長さん。雅樹さんが座っていた。雅紀さんは、小さい頃に何度かお会いしたことがある。覚えていてくださったんだ……!なんだか嬉しいな。
「蒼が来るのをちょっとだけ待ってあげてね」
「はい」
蒼?さんがさっきの方かな?なんだか、気まづいかも。