「あぁ、さっき会ったよ」


「ふーん、委員会の話がどうのって…」


「うん」


委員会の話じゃないし、恥ずかしがってるのが旭にはトイレを我慢してるように見えてたのか、なんて鈍いやつ。


説明するのもめんどくさかったので適当に相槌を打って話を終わらせた。

立花さんとは、ふらっと寄った図書室で会って僕が読んでいる小説の話がきっかけで、それからよく話すようになった。
彼女の好きな本やおすすめの本を読んで感想を言い合ったりするのは楽しと思えたけど、ただ仲の良い友達として接していた。

放課後にみんなでカラオケに行こうと旭を誘ったけど案の定、断られた。

二人で帰るのに、旭はまた意味の分からない自虐をしている。
僕は旭といる時が一番楽しいのにな、と思いながら下駄箱に向かうと立花さんに会った。

勉強する為に早く帰るって素直に凄いと思ったし、ちゃんとしてて人として好きだという意味で言ったら立花さんは頬を染めて慌てて帰ってしまった。


旭には、僕が悪いと言われたが何が悪いんだろ?僕なんか変なこと言ったかな。


隣に居た旭は大きなため息をつくと歩き出し、慌てて追いかけた。。