ミューズな彼女は俺様医師に甘く奏でられる



 結局、みんな母の事ばかり。私を私として見ようともしないんだ。

 自己肯定感が真っ二つに砕かれたうえ、粉砕される。
 私は母のコピーでしかないのか。人から愛されるどころか、憎んでさえも貰えないなんて。

 もう嫌、私って誰なんだろう。

 これで完全に一人ぼっちになってしまったじゃないか。

 エミリー達が最上階で降りる。そして私は降るだけ。

 ーーねぇ、私は何処に行けばいいの?