私たちは、初対面の時から最悪だった。

あれは、大学生になって間もない頃のこと。

夕方に帰宅すると、いきなり、

「やっとつかまえた!」

そんなことを言われ、恐怖を感じた私は、防犯用に持っていた催涙スプレーをハルキに向かって思い切り吹きかけた。

「いってぇぇぇぇ!」

あまりにも痛がるので、ちょっと心配にもなったが、

「あなた何者なんですか!?」

恐る恐る尋ねてみた。