あの頃、キミが全てだった。




「く、苦しいよ………」


そう呟く私に、



「なにを思ってんのか知らないけどさ、落ち込んでる暇があるならさ楽しもうぜ!ほら、教室戻るぞ〜」


そう言ってまた、サラッと手を繋いでくる皐月に、



「変な期待させないでよ!!」


そう言って、手を振り払って走り出した私は、

自分の感情のまま教室へと帰ることなく、中庭へと向かって走っていく。




「なんであんなこと言っちゃったんだろう………はぁ、最悪ぅ。」


中庭へとついた私は、先ほどのことを思い出して1人で大反省をする。



午後からの順番がもうすぐ回ってくるのに……


お昼から皐月と一緒だし、合わせる顔がないや………



でも、周りを見渡せば1人が場違いに思えて来て、


「歩こうかな………」



そう思って歩き出したとき、