あの頃、キミが全てだった。



もう無理だ、と諦めようとした瞬間。



パンッ。



私の片方の手に感触がして、その反応で
男の人たちも後ろを振り返って立ち止まる。



「なんだオメェ?」



そう言って、顔を上げれば、


「………皐月………」


目の前には、私の手を優しく握っては、笑っている皐月がいて、


「なに楽しそうなことしてんの?俺も混ぜてよー」


なんておちゃらけている皐月に、



「俺らだけで十分なんだよ!お前も痛い目にあいたくないならさっさといけ、」


しっしと追い返すように手を振っている男の人に、



「あはは、こっちのセリフだよ。お前ら俺の顔しらねぇの?」



そう言えば、

3人組は、皐月をジロジロ見ては、



急に青ざめ始めて、、


「すいませんでしたー!どうかご勘弁をーー!!」


なんて言って、去っていく。