あの頃、キミが全てだった。




「好き………好きなの……」


それなのに、伝えられないもどかしさ。



人目も気にせず泣く私に、


「おねぇさん、何泣いてんの?俺らが相手するよ?」


そう声をかけて来た、3人組の男子達をスルーしようと歩くも、



「ちょっと、まだ話してんだけど?!」


1人の人が私の肩を強く握って来て、離してくれない。



こんな場合じゃないのに………



周りを見渡しても、

みんな見て見ぬ振りで………



どうして、こんなに不幸なことばかり続くのだろう。


「他を当たってください!」

そう言っても、



「おねぇさん可愛いからおねぇさんがいいの!ほら行くよー!」


「ちょっと、痛いってば!」



変わらずの力の強さで引っ張ってくる痛さで目にじんわり涙が浮かぶ。