あの頃、キミが全てだった。




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“好きだった…“




「俺も…好き……だった……」



たった今過去形になってしまった俺の想い。





結局今でも本音を言葉にできないまま。




今だって、本当は、雫と離れたくなくて寂しくてずっと大好きで一度も雫のことを忘れたことなかったって、言えたら良かったのに………

繋ぎ止めたいのに………



また本当のことを言えず嘘を嘘で隠しては、また笑って誤魔化して……




最後のチャンスさえも逃してしまった。



心の中では、言いたいことは山ほど溢れていても1つも言葉にはできないまま。



ずっと隣にいて欲しかった君が、誰かのものになるなんて、考えられないのに、、




全て自分の考え方が浅はかだったせいだから、





今の人との恋の邪魔もしたくないから、今度こそさよならを………。






精一杯の笑顔で告げる「幸せになれよ」って。





          fin_______。