あの頃、キミが全てだった。




「すごいな、本当に10杯飲んだ人とは思えないくらい普通だな」


そう言いながら、寄ってきては驚いている、海人くんに、


時計をチラッと見るとーpm.23:48だったから、


「じゃ、あたし帰るね!」


そう海人くんと美羽に告げて帰ろうと席を立って、お店を出ると。



「雫ーーー!」


そう今でも愛おしい声が聞こえてきて、振り向けば、

皐月が慌ててやって来た。




え、どうしてわざわざ走って来てくれたの………?



どうして…?なんて嬉しいさと疑問が込み上げてくるけれど、


少しは大人になった私は、



「どうしたの?今日は久しぶりに会えて話せて嬉しかった。来てくれてありがとう!でも、あの日……最後に会ったあの日、嘘じゃなくてちゃんと本当のこと言って欲しかったな〜友達だったらさ、なおさら別れの挨拶もちゃんとしたかったよ……」


ちゃんと素直に伝えれた。