眉を下げ、へにゃりと笑う楓汰。

「それで、どうしたの?」

あーあ、可愛くない。泣き腫らした顔なんて見られたくないから、玄関のドアに隠れたまま、俯いて呟く。

「おと、こっち来れる?」

「…うん」

楓汰に連れられて、家の外に出る。もう空には星が出ていて、憎たらしいほど綺麗に光っている。

しばらく歩いて、人気のない公園の中。

いつの間にか向かい合っていて、楓汰が口を開いた。