楓汰からのメールで飛び起きた私。

慌てて髪を梳かして、顔を洗って、制服のシワを延ばした。

しばらくして、楓汰からまたメール。

…行かなきゃ。何を言われるんだろう。ほんの少し期待してもいいのかな。

消しきれない期待と、莫大な不安を抱えて玄関のドアを開ける。

顔を覗かせると、もうそこには楓汰が立っている。

走ってきたのだろうか、ふわふわの髪の毛がいつもより膨らんでる。

「よかった、出てきてくれた。ごめんこんな時間に」