''本当を見破りたいと思った。話したいことがある。これから会えない?''

少し、かっこつけすぎただろうか。

空振りだったら、あれが本当に嘘だったら、最高にかっこ悪い。

でも、君が泣いていた理由が俺なのだとしたら。

俺は本当を見破らなくては。

慌てて制服の土を払って、君の家へ走り出した。

1度だけ行ったことのある場所。きっと大丈夫だ。

約30分、止まることなく走り続けて。

「水咲」という表札の前にたどり着いた。

ここだ。