休み時間も高咲くんのところへ集まる女子はたくさん。

クラスの女子半分以上が集まってる。



私はお手洗いに行こうとその間をすり抜けて廊下に出た。



それにしても遼河に匹敵するぐらいの人気だったなぁ。


「あれ、いつまで続くんだろ。」


「何が?」


「いや、あの高咲くんの───── って!え?」



え!?

な、なんで!!


今更気づいたけど私は誰と話してるの!

慌てて声が聞こえた後ろを向くと考えていた高咲くんがいた。



「こ、高咲くん。」

「はい、小桜さん。」

「なんで?」


いたの?


「うーん。小桜さん追いかけてきた!
俺、小桜さんのこと好き!」



……………はい?


すき。スキ。隙。空き。好き。


好き!?


「わ、私のことを?」

「うん。」

「高咲くんが私を?」

「うん。」

「えぇー」


なんで!?

高咲くんは今日転校して来た。
つまり私達が顔を合わせたのも今日の今が初めて。


好かれる要素なくない?


でも、まぁとにかく。


「高咲くん。ごめんなさい私好きな人いるので。」


遼河が好き。


小さい頃からの片想いはなかなか消えてくれないの。