先生がそう言って転校生が現れた瞬間、途端にみんながザワザワと口々に囁く。



「男かよ!」

「超、タイプ!」

「イケメンじゃん!」

「かっこいい♡」



少し残念そうにする人もいれば嬉しそうに目を輝かせる人もいた。



た、確かにすごくかっこいい。


でも、遼河には負けるかな。


ついつい遼河と比較してしまう。


誰よりも遼河が1番かっこいいと思わされるのはやっぱり好きだから。



「高咲李杏(こうざき りあん)です。
今日からよろしくお願いします。」


ニコッと笑ってクールに挨拶をした。


李杏くんの視線が私の方へ向いて突然のことにドキッとする。


そして誰に振ったのか小さく手を振っていて
教室は女子の悲鳴の嵐。



「「「きゃーーーーーー!」」」



「今の手、誰に振ったの!」

「私だよ!」

「いや、きっと私!完全に私の方見てたもん!」


誰に振ったのかで騒ぐなか、先生が止めに入るけど女子達の特有の高い声は鳴り止むことはなかった。