結局、あの後からずっと気まずいままで、

もうすぐ家に帰ると言うのに肝心の告白が

できていない。

一条、やっぱり私のこと好きじゃないよ

ね……。

元々ありえないと思っていたことだから、

ショックは少ないと思っていたのに、実際

はそんなに甘くなく、張り裂けそうなほど

胸が苦しい。

重く、静かな沈黙が、夕方のまだ明るい

夕日に溶かされて消えてを、繰り返している。

……このまま、何も言わないで家に帰ったら、

また前のように言い合えるのかな……?