「大変!遅刻なんてしたら一条になんて

煽られるか……!」

「あ、心配するの、そこなんだ」

「行ってきます!」

会話を無理矢理終わらせて、家を飛び出す。

「行ってらっしゃい。……あれ、美咲からだ

……なんだ、そっちも遅れてるのね」

スマホを見てお姉ちゃんがそう呟いている

のにも気がつかないまま。

    ☆ ☆ ☆

はぁ、はぁ……よ、よかった、まだ来てない。

待ち合わせの場所に着くと、一条の姿はなく、