麗眞がカナダに経つ1週間前。

その日から2泊3日で、2人で京都に旅行に行く。

その時の宿は、既に確保した。

旅行の観光地を話し合って決めようということで、こうして私はここにいる。

分かってはいるが、久しぶりに会ったのにキスもないのは、正直寂しい。

「話し合い終わったら、可愛い椎菜の声を聞こうと思ってたんだけど。

お望みなら、仕方ないな。

1回終わったら少し寝ろ?

目の下に薄いクマ出来てる。

ずっと課題やってたのは、偉いし頑張ってるな、って思うけど。

いつものメンツで卒業旅行もあるし、その前に身体壊したくないだろ?」

そういえば、そうだった。

卒業式の数日後には、皆で金沢旅行に行くのだ。

今体調を崩すわけにはいかない。

優しいなぁ、麗眞。

そんな麗眞と、しばらく離れなくてはならない。

でも、慣れない大学生活に追われていたら、夏休みはきっとすぐに来るだろう。

その時に会える。

「同性からも異性からも慕われる麗眞も好きよ?
だけど、麗眞は私のだからね?

浮気は無しよ?」

そう言って、麗眞の唇を塞いで、舌を絡める。