「この指輪、ピノが作ったものだろ? 偶然手に入れることが出来たんだ」
ラウレルは自身が身に付けている紫の指輪と、ビオレッタの蒼の指輪をピノに見せた。
「そうだよ! 分かってくれたんだね!」
「当たり前だよ。とても良い指輪だね。ピノの魔力が込もっているのが分かるよ」
「身に付ける人が幸せになりますようにって、心を込めて作ってるんだ!」
ラウレルが言うには、プラドのバザールでこの指輪を手に取った瞬間、ピノの思いが伝わったらしい。さすが勇者、といったところだろうか。
「ビオレッタ! その指輪をつけていて幸せになった!? どう?」
「えっ、私?!」
ピノが、ビオレッタへ無邪気に問いかける。
ラウレルの前で、正直に言って良いものだろうか。幸せになったか、と聞かれれば……
「ええ、幸せになったわ。ありがとう、ピノ」
毎日、この蒼い指輪が視界に入る度に、ラウレルの存在を思い知る。
彼との生活が始まり、良くも悪くも寂しく感じることが無くなった。二人でいると、笑うことも多くなった。
こう考えれてみれば、一人思い悩んでいた時よりも随分と幸せになったのではないだろうか。
「よかった! じゃあ、リヴェーラの石でもこの指輪みたいに素敵な指輪を作ってあげる!」
リヴェーラの石はピノのアドバイスを元に、金の指輪と銀の指輪、ブローチなどに加工してもらうことになった。デザインはピノにおまかせ。出来上がるのがとても楽しみだ。
ピノにまた来ることを約束して、二人はクエバの工房を後にしたのだった。
ラウレルは自身が身に付けている紫の指輪と、ビオレッタの蒼の指輪をピノに見せた。
「そうだよ! 分かってくれたんだね!」
「当たり前だよ。とても良い指輪だね。ピノの魔力が込もっているのが分かるよ」
「身に付ける人が幸せになりますようにって、心を込めて作ってるんだ!」
ラウレルが言うには、プラドのバザールでこの指輪を手に取った瞬間、ピノの思いが伝わったらしい。さすが勇者、といったところだろうか。
「ビオレッタ! その指輪をつけていて幸せになった!? どう?」
「えっ、私?!」
ピノが、ビオレッタへ無邪気に問いかける。
ラウレルの前で、正直に言って良いものだろうか。幸せになったか、と聞かれれば……
「ええ、幸せになったわ。ありがとう、ピノ」
毎日、この蒼い指輪が視界に入る度に、ラウレルの存在を思い知る。
彼との生活が始まり、良くも悪くも寂しく感じることが無くなった。二人でいると、笑うことも多くなった。
こう考えれてみれば、一人思い悩んでいた時よりも随分と幸せになったのではないだろうか。
「よかった! じゃあ、リヴェーラの石でもこの指輪みたいに素敵な指輪を作ってあげる!」
リヴェーラの石はピノのアドバイスを元に、金の指輪と銀の指輪、ブローチなどに加工してもらうことになった。デザインはピノにおまかせ。出来上がるのがとても楽しみだ。
ピノにまた来ることを約束して、二人はクエバの工房を後にしたのだった。



