「朝陽かわいいし、歳が近くて良い人がすぐ─」 「もういい。さようなら!」 圭吾くんの言葉を遮り立ち上がった私は、 乱暴に言葉を投げつけて店を出た。 どこに行く宛もなく走った。 走りながら涙が目尻伝うのを感じた。 ─こんな別れ方したくなかったのに。 ─最後くらい笑っていたかったのに。 圭吾くんとの思い出が走馬灯のように 次々に頭に浮かぶ。