こじらせ男子の橘くんはワケありでした。



「え、あ〜、うん。あの日振られて自暴自棄になってたところで君が助けてくれた。ほんとにありがとね!」


「俺は別になにも。」


そう言って目を逸らす美青年の横顔は

やっぱりどこか寂しげで─。


あの時もそうだったけど、

君はなんでそんなにも

綺麗な瞳をしているの─。


そして、どしてそんなに

寂しそうな顔をするの─。