キスだけじゃ足りない。それ以上が欲しくなる。

絡み合っていた舌が解けて、勇里さんの唇が首筋へとゆっくり下がっていく。

「緊張してるの?ふふ。可愛いわね。」

「…こんな、事、初めて、だから…。勇里さんも、私の事、好き?」

「好きよ。誰にも奪(と)られたくないほどに。」

明るい車内で2人は一体何をしてるんだろう。

幸い、両隣に停まってる車や近くの車に人は居ないから、誰かに見られてる心配はないかな。

「海果ちゃん。アタシで良かったら付き合わない?」

「…いい、の?」

「あなたじゃなきゃ、こんな事してないわよ。」