優しい朝は、呆気(あっけ)なく終わった。

「男はこういう顔が好きなんだもんね?納得いかない。あんたの顔、壊してやる。」

「さすがにそれは可哀想だって。もうやめなよ〜(笑)」

須賀原さんの友達が、私を馬鹿にしたように笑ってる。

怖い…怖い…怖い…っ!

逃げ出したいのに、逃げ出せない。

「いつまでも、可愛い可愛いって言ってもらえると思ったら大間違いだから。」

そう言って、乱暴に髪から手を離す。

せっかく綺麗に整えた髪は乱れてしまった。

キーンコーン…

朝のチャイムが鳴って、結局私は逃げ出せずに。