...温かさに身を任せていたら突如息苦しくなり、思わず咳き込んだ。
その直後土の様な匂いと同時に口の中に不快なジャリジャリとしたものが入ってくる。
あまりの衝撃で脳の処理が追いつかないがこのままだとまずいと思い、鉛の様に動かない腕を懸命に上へ、上へと動かした。
目が開けられないため、とにかく上へと行くために重いジャリジャリしたものを懸命にどけていく。
次第に開かない目にもわかるくらいの光が差し込む。
...もう一踏ん張り、と己を奮い立たせる。
そして一掻きしたら、手がズボッとどこかに出た。
そのままぐりぐりと押し広げ、ジャリジャリの間から顔を出した。
ゆっくりと目を開ける。
瞬間、眩い光で目がチカチカする。
だが段々視界がハッキリとしてきた。
今いる場所は、
...墓場だ
確かに僕は一度死んだらしい
