そんな簡単に彼女を決めていいんですか? ~偶然から始まる運命の恋!?~

 緊張して喉がカラカラだったみたい。

「お代わりいる?」
「これで充分です」

 隣に座る彼の肩にちょっとだけもたれかかってしまった。

 ここに居るのはほとんどが会社経営者とそのご婦人。もしくは政財界の要人だったりそれに連なる人たち。
 自然と奥様方に視線が行ってしまう。
 みな楽しそうに、おしゃべりに華を咲かせているみたい。

 私もあの中に入らなければいけないの?

 地味で目立たない人生を送ってきた人間には、到底無理そうなのだけど。
 奥様外交が大切なことくらい知っている。だけど、どうしても気が引けてしまう。

 そんな私の心を知ってか。

「無理しなくていいんだよ。美里のペースでいいから」

 優しくなだめてくれるのだった。

「まずは友達を作ることだね。その人をきっかけに交友関係を広げていけばいい」

 友達?でもどうやって?

「あらぁ。あなたたち、ここに居たのね」