そんな簡単に彼女を決めていいんですか? ~偶然から始まる運命の恋!?~

 窓にはいつの間にか雨粒が。

「雨、降ってたんだ」

 私の心を映したみたいに、雨は激しさを増す。

「天気予報では降らないって言ってたのに。外れたのね。ウ…ソ…つき」

 街が泣いている。
 身分違いの恋に身を焼くなんて、バカみたい。
 彼は優しくしてくれるけど、きっとそれは契約の代償で。

 実際、涼介さんは本心を明かしてくれていないもの。
 今思えば庶民にシンデレラをさせて、楽しんでいるみたい。

 間宮さんに勝てるはずないもの。家柄も、礼儀作法も、…美貌も。

 こんな遊び辞めたほうがいい。

 きっと彼だって本当はそう思っているはず。だけど優しくて、言い出せないんだと思う。

 涼介さんには飯倉さんみたいなお嬢さまが似合ってる。

 分かっているのに、どうして……なの。

 苦しくて、苦しくて……辛い。

 彼を失いたくない気持ちは、傲慢?

 我がまま?

 涼介さんが……たまらなく好き。
 
 好きになってはいけない人を──。

 好きになってしまった。