そんな簡単に彼女を決めていいんですか? ~偶然から始まる運命の恋!?~

 チョコを買うと、私たちはサウスパークを散策した。

 お天気がいいからモール同様、ここも沢山の人で賑わっていた。
 モールに比べて小さい子を連れた家族が多いだろうか。
 お日様の光をいっぱい浴びて、キャーキャー声を上げながら子供たちが楽しそうに走り回っている。
 
 ベビーカーを押す若い夫婦が私たちの前を歩いている。
 カジュアルなペアのパーカーに、よく見ればシーズもお揃いだ。
 仲よさそうに笑顔で会話をしているのが、ここからでも分かる。

「俺たちも、いずれはああやってここを散歩するのかな」

 私はそれには答えない。
 俺”たち”の対象が私とは限らないから。
 ここにいる人たちには、私たちは普通のカップルに映っているのだろうけれど。

 さっきのチョコのことだって…。
 やっぱり女性にあげたんだと思う。
 別に私がどうこう言う筋合いでなはいし、ぶっちゃけどうでもいいことなのに、頭から離れない。
 
「美里はペアルックとか好き?」
「あ、はい」
「返事に心がこもってないね」

 つなぐ手に力が込められた。

「俺と居る時は、俺のことしか考えないで」

 春の気まぐれな風が、私と彼の髪を揺らした。