そんな簡単に彼女を決めていいんですか? ~偶然から始まる運命の恋!?~

「で、俺たちの結婚なんだけど」

 ひっ。すっかり忘れてた。
 涼介さんと付き合う条件は将来の結婚。

「もう少し先でもいいですか?」
「なんで?」

 だってまだ、彼のご両親に会う自信がないもの。
 マナー教室だって、来月から通う予定。
 近藤社長の奥様の紹介だった。
 何でも娘さんが通っていたところだそうで、フランスに留学経験のある本格派ですごくいい先生だと言う。
 教えて頂いたときに、これは敷居が高すぎる。と本心はお断りしたかったのだけれど…。

 涼介さんが、あっさり快諾してしまったのだった。

「せめて、マナー教室を卒業してからにして下さい」
「じゃあ、美里のご両親に先に挨拶に行くか」
「それはもっと先でいいです」

 涼介さんは不審顔だ。

「いや、何か誤魔化してるとか、そんなんじゃないですよ」
「じゃあなんで?」
「びっくりして、心臓麻痺で死んじゃいそうだからです」
「?」

 つまり、それくら涼介さんは素敵な人ってことです。