間宮さんが口を開いたのは、お店に入ってから四十分が過ぎ、隣のお客さんが帰り、店内が空いてからだった。
「ごめんなさいっ」
唐突に頭を下げられた。
「許してもらおうなんて思ってない。酷いことをしたと思ってる。ごめんなさい」
カタカタと彼女は震えていた。
涼介さんへの想いが強すぎての凶行。
同情の余地はあるももの、複雑な気分だ。
「小さい頃から、何でも自分の思い通りだった。それが当然だと思ってた。我がままだったの、私」
代償は大きかったけれど、それに気づけたんだね。間宮さん。
「じゃあ、涼介さんのことは?」
「彼のことは忘れるわ。私、近々アメリカに行くの。独りで生活して、人生を見直すつもり」
そっか。
自分の生きる道を歩き始めるんだね。
そして意外な言葉を間宮さんは口にする。
「又、会える?」
「え、ええ」
「ごめんね。警戒してるよね?でも絶対生まれ変わってここへ戻って来るから」
「分かった。その時を楽しみにしてる」
それから……。と彼女は口ごもる。
「あの、二人の結婚式にも呼んでもらえるかな?」
「もちろん。いつになるかは分からないけど」
「ありがとう」
「じゃあ、元気でね」
「ええ、あなたも」
彼女が自分を取り戻すことを信じている。
成長した彼女と会える日が楽しみだ。
間宮さんと別れて、私はタワーへの道を歩く。
何不自由なく育ってきたはずの彼女なのに。
何が幸せなのか、ちょっぴり分からなくなてしまった。
涼介さんに何て話そう。
そんなことを考えながら。
「ごめんなさいっ」
唐突に頭を下げられた。
「許してもらおうなんて思ってない。酷いことをしたと思ってる。ごめんなさい」
カタカタと彼女は震えていた。
涼介さんへの想いが強すぎての凶行。
同情の余地はあるももの、複雑な気分だ。
「小さい頃から、何でも自分の思い通りだった。それが当然だと思ってた。我がままだったの、私」
代償は大きかったけれど、それに気づけたんだね。間宮さん。
「じゃあ、涼介さんのことは?」
「彼のことは忘れるわ。私、近々アメリカに行くの。独りで生活して、人生を見直すつもり」
そっか。
自分の生きる道を歩き始めるんだね。
そして意外な言葉を間宮さんは口にする。
「又、会える?」
「え、ええ」
「ごめんね。警戒してるよね?でも絶対生まれ変わってここへ戻って来るから」
「分かった。その時を楽しみにしてる」
それから……。と彼女は口ごもる。
「あの、二人の結婚式にも呼んでもらえるかな?」
「もちろん。いつになるかは分からないけど」
「ありがとう」
「じゃあ、元気でね」
「ええ、あなたも」
彼女が自分を取り戻すことを信じている。
成長した彼女と会える日が楽しみだ。
間宮さんと別れて、私はタワーへの道を歩く。
何不自由なく育ってきたはずの彼女なのに。
何が幸せなのか、ちょっぴり分からなくなてしまった。
涼介さんに何て話そう。
そんなことを考えながら。


