そんな簡単に彼女を決めていいんですか? ~偶然から始まる運命の恋!?~

 考えすぎかもしれないけれど、こいつら私だけでは済まない気がしてならない。

 誰も来ない社長室に獣たちと、女子二人。
 最悪──。

 考えるだけで吐き気がしてきた。

 頭を振る。
 こんな時こそ冷静にならなくちゃだめだ。

「田舎出身のドブネズミ。二度と生意気なこと言えないようにしてやるっ」

 彼女は息切れするほど、何度も何度も私の頬を叩いた。

 口に溜まった血をペッと吐くと、私は闇の中の彼女を見据えた。

「涼介さんはあなたのすべてだった。彼を奪ったことは謝ります。彼のために生きてきたのよね。だけど本当にそれでいいのっ?あなたの人生は彼のためにしか無いのっ?」

 つっ。
 今度は腹部に彼女の膝が入ったようだ。
 
「振られた女を笑いたいわけ?ドブネズミのくせに良いご身分ですこと。あんた今の自分の状況分かってる?」

 ヒヒっといやらしい声が私に掛けられる。

「涼介は私に優しかった。ううん、私にだけ優しかった。ずっとずっと」